命題:投機・資産運用・株式投資の運用期間
長期投資とか短期投資とか言われるけど、実際、どのくらいの期間を指すのよ?という疑問について考えてみた。
投機・資産運用・株式投資の3つに分けて考えてみたい。
投機の場合
投機は、機を見て買い、機を見て売った利ざやで利益を得る方法と定義します。
代表格としてFXが挙げられることが多いけど、FXは投機が向いている運用方法であるだけで、株だって債券だって投機に使える。要は運用者の心持次第なんですよ。
- 投機は期間を区切って運用すべきではない
ローソク足の狭間から資産の価値を見極める運用方法の場合、見ている足(5分足、日足、週足、月足)によって決まるでしょう。5分足で判断している人にとっては1日の値動きが全てで、それ以外の運用期間の長さは関係ないでしょう。
為 替相場のような経済と政策によって流れるおカネの先を見極める運用の場合、随時、時代の流れに反応する必要があるわけで運用期間の長さは関係ないでしょ う。金利差益での運用期間の長さの有利性を説く人もいるかもしれませんがマクロで見た場合、金利差は為替変動で相殺されます。金利は通貨の劣化度合いであ るわけで、マクロで見れば通貨の金利差による価値は為替変動によって平均化されているはずです。為替は、その平均化の大きな流れを先掴みし異なる通貨の交 換の利ざやで儲ける事が出来るわけです。運用期間が長ければ有利という事はありません。
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資産運用の場合
資産運用は、株と債券の比率を重視した運用で利益を得る方法と定義します。
株や債券の個別選別は行わず、広く浅く市場全体をフォローする投資信託を活用した運用が一般的でしょう。公的年金もこの分野に入ります。
- 資産運用の長期運用は「10年単位」
ここで着目したいのは債券です。一般的に長期債券は10年国債のことを指しま す。なぜ10年国債が基準になっているのかは分かりませんが、国としては物価調整の関係もあって10年以上の債券には将来的なリスクがあると考えているの かもしれません。10年以上の超長期国債は流通量が少ないようです。
よって長期運用の区切りとしては10年が適当と考えます。このタイミングで10年国債の利回りとインフレ指数を加味し、ポートフォリオを再構築するのが適切でしょう。 - 短期~中期間での資産運用は向いていない
特に株を組み合わせた資産運用の場合、資産の価値が大きく変化します。株と債券のリバランスにて安定した安定した資産運用を目指しますが、一定の運用益を得るにはそれなりの期間が必要です。
長期に渡って資金をリスクに晒す事で、平均的なリスクプレミアムを獲得するのが資産運用の基本的な考えです。
新興国を組入れた資産運用をあまり勧めないのは、真っ当なリスクプレミアムが得られない可能性が高いから。特に政治リスク、為替リスクにはリスクプ レミアムは載らないでしょう。無駄なリスクは、自らが負わないほうがいい。そいうのは新興国に投資する先進国の企業に負わせるのがオリコウサンの選択だ。
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株式投資の場合
株式投資は、個別銘柄の企業価値よりその差分から利益を得る方法と定義します。
株式投資の場合、原資である企業価値を判断する期間が投資期間と直結すると考えます。企業価値を判断するための事業計画がそのまま投資期間に直結すると考えました。
- 株式投資での長期運用は「3年単位」
企業経営で指針となる中期事業計画の期間はおよそ3年。どの企業も3年より先の事業計画を練ることは困難のようです。自社ですら未来の予測が不可能なのですから、個人投資家ならなおさらです。
よって株式投資での長期投資は「3年単位」と定義します。
もちろん3年で投資を辞めろという訳ではなく、3年後に出てくるであろうその後の中期計画より更に投資を継続することも可能でしょう。全国展開を続ける小売業、長期間にわたって設備投資を続ける電気機器、海外展開に活路を見出す製造業などがそれに当たります。 - 株式投資での短期運用は「3ヶ月単位」
事業内容によっては3年後の見通しがまったく立たない企業もあります。例えば、需要 に大きく左右される鉄鋼業や原料価格に大きく左右される総合化学等の市況(シクリカル)株もあります。このような企業の場合に投資する場合、長期投資には 向いていません。短期間の相場、為替、物価等を加味し、同業他社と比べ優位性が劣っていないか毎回確認する必要があるでしょう。確認するタイミングとして は企業の四半期決算が適しています。
よって株式投資での短期投資は「3ヶ月単位」と定義します。3ヶ月単位で目論見が外れれたり、目論見以上の株価上昇が見られれば売却を考えるべきです。3ヶ月単位で売却・購入・塩漬けを判断します。 - 株式投資での中期運用は「半年~1年単位」
殆どの企業では、年度末決算で来期予想を発表します。これらの予測が安定している業種の場合、予想を加味しつつ、適正株価を探って適正株価と現実の株価の差が大きい銘柄に投資するとうまく行くかもしれません。
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まああれです。期間なんてどうだっていいじゃないですか。
要は当初考えていた目論見と異なった時にどう手仕舞いするか、その判断するチェックポイントが運用期間なんじゃないでしょうかね。買った動機が重要だと言われるのはそこでしょう。
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コメント
ここまでしっかりした分類は初めて見ました。普通僕ら素人はこの辺がごちゃごちゃ混ざりその矛盾でしばしば失敗することが多いと思います。(投機・資産運用・投資で長期投資の意味は全部違う、分散投資の意味も違う・・・・・)
興味深く感じたのは資産運用のリスクプレミアムの部分です。グローバル企業にリスクは全部任せるというのならば結論として海外投資(米大型株)が大きくなるのでしょうね。まあある種納得です。
投稿 ROM人 | 2008.05.24 15:23
>> 結論として海外投資(米大型株)が大きくなる
そうですね。多分、多くの人がそこに辿り着くのではないでしょうかね。異論はありません。
短期的に見ると通貨がレバレッジ効果を及ぼしている感があるので、そこには気をつけるべきかと。今の日本株も外国株と大差ないと言われるとそれまでなんですけどね。これもITによるフラット化なんでしょうかね。
投稿 Mc.N | 2008.05.25 02:09