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2008.02.16

今更、確認する「減価償却制度の見直し」

減価償却制度の抜本的見直し - 平成19年度税制改正 : 財務省をメモ。

誤解している可能性が多々あることに注意。誤解している点があればやんわりと指摘してくれると助かります。

今年は「減価償却制度の見直しにより利益が減った」というIRをよく聞くんで整理してみた。

  • 新制度では定率法・定額法共に償却年度を早められた
    先進国の税制に合わせた形。
  • 1円まで償却可能 (ほぼ100%完全償却)
    今までは5%以下は償却できず、資産として残す必要があった。
  • 法定耐用年数が若干見直された
    今後、見直される分野は増えるのではないかとの予測有り。

制度変更による変化は以下の通り。

  • 法人税の減税効果
    償却を早めれば設備投資した初年度の利益は減る。減った利益の分、法人税が減税される。投資家の立場からすれば設備投資した初年度の利益圧迫。
  • 固定資産税の削減
    固定資産を100%減価償却出来るようになると、いずれ固定資産に掛かる税金を支払う必要が無くなる。

投資家の立場として起こる変化は以下の通り。

  • 減価償却費の増大による利益減少 → 短期の株価下落要因
    積極的に投資を行う企業は、この制度をフルに活用してくるはずで しょう。少なくとも数年は減価償却費に費やすおカネが増えるわけで見かけ上の純利益は減ることに。稼ぐ自信のある企業は定率法を採用してガンガン償却する でしょうし、見かけ上の利益減による株価下落を避けたい企業は定額法を用いて償却することになるのでしょう。のれん代にも似た構造ですね。楽天とかでのれ ん代一括償却をやって、えらく顰蹙を買ったことが記憶に残ります。これも株価操作と言えばそれまでですが、税制の隙を突いた作戦といえばそれまでかも。今 はのれん代の一括償却は出来ないようですがね。
  • 減価償却が早いか遅いかの違い
    減価償却を早めれば、将来に渡って支払う税金が少なくて済む。借金にも似た話だけど、早く返済してしまえば利息に対する分のコストが削減できる。借金はいずれ返さなければならないのだから、儲かっている時期に出来るだけ返済したいと考える経営者は多いはず。
    そもそも減価償却という概念は、税制上、細く長く企業から税金を搾取するためにある制度だろう。設備投資の費用を一括償却出来てしまえば、その年は赤字で税金を支払わなくて済むからね。それは国としてはやらせたくないわけさ。
  • 積極的な償却は強気の証 → うまく行けば長期の株価上昇要因
    GS等の投資会社が3436 SUMCOの減価償却費の増大による利益減少による株価下落を煽っているけど、理屈は正しい。だけどこれ、積極経営の証なわけで長期に見た場合、得られるキャッシュは段違いだ。うまく回転するようになれば、得られたキャッシュを更に設備投資に回せる。まさに複利効果。
    うまく回転しない場合でも、固定資産に掛かる税金は削減できるわけだし、見かけ上の利益は減るにしろキャッシュは多く残る。株価の低迷は続くだろうけど、実際に得られるキャッシュがあれば立ち直ることは容易だろう。
  • 結論:長期投資ならカイ要因、短期運用ならウリ要因
    定率法による減価償却を行っている製造業は、決算の見かけ上の利益は 減っているはず。見かけ上の利益を重要視する投資家は多いはずだから、これに乗じてウリを先回りしておくという手もある。もう遅いかもしれないけど今の SUMCOがそれに当たるのだろう。実際そういう株価になっているしね。
    長期投資を目的とするならキャッシュフローを見ていくといいのではないでしょうか。見掛けの利益減少ほどは、得ているキャッシュは減っていないはずだ。まあ製造業なので波があるわけで、その波を把握するには同業他社のキャッシュも見る必要があるわけで手間といえば手間。
    証券会社の出すレポートでこの辺まで探っているのはあまりない。見ている投資家は1年後程度の株価予測が知りたいからだろう。

参考にしたサイト:

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コメント

去年のキャノンにこの項目での該当する動きになりますね。去年減価償却費を思いっきり乗せてそれで株価の天井を作りましたが、このユーロ安の傾向を考えると去年の数百億の償却費は今年以降は大きな貯金になると感じています。(つまり何もせんでも増益になる)まあ少なくとも円高への糊代になるかと。

ある種詐欺だwと思わなくも無いですがこうゆう会計手法のいりくりで間接的に株価を操作することもあるのをまざまざと見せられた気持ちです。

まあ欲豚は救われないという落ちですなw

投稿 ROM人 | 2008.02.17 05:44

あの会社はキャッシュ持ちですからね。ゲンナマの使い道に困った挙句の措置だったのでしょう。でもまあここまで市況が悪くなるとは想像していなかったのではないんでしょうかね。結局、キャッシュの使い道の大半は自社株買いになってしまいましたし。ここまで下落することを予期しての会計処理なら大したものです =)。

>> まあ欲豚は救われないという落ちですなw

それは言えてるw

投稿 Mc.N | 2008.02.17 14:35

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